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協議会の生い立ち

対立から協力へ ー 宮古島の海を守る新たな歩み

宮古島の美しい海

宮古島美ら海連絡協議会の成立は、漁業とマリンレジャーという異なる立場の関係者が、 長年の対話を重ねて築き上げた協力関係の結晶です。

この歩みは、海洋環境保護と地域経済発展の両立を目指す、 全国でも珍しい取り組みとして注目されています。

歩みの記録

1996〜2006年

対立の時代

1990年代後半から2000年代初頭にかけて、宮古島の海洋利用をめぐり、 漁業協同組合とダイビング事業者の間で深刻な対立が生じていました。

主な課題

  • 海面利用に関する見解の相違
  • マリンレジャーの急速な拡大
  • 漁業活動との競合
  • 安全管理体制の不備
2006年末

歴史的な基本合意

建設的な対話を重ねた結果、三漁協と観光ダイビング事業者等が 手を携えて基本合意に到達しました。

合意内容

  • 漁業とマリンレジャーの「共栄」理念で一致
  • 相互尊重に基づく海域利用ルールの策定
  • 環境保全活動の協働推進
2007年2月16日

正式協定の締結

「宮古地域における海面の調和的利用に関する協定」を正式締結

宮古島美ら海連絡協議会として任意団体で発足しました。

  • 構成団体:3漁協と4つのダイビング・マリン関連団体
  • 海域利用ガイドラインの制定
  • 安全管理指針の整備
  • 美ら海協力金制度の開始(500円/人・日)
2007年〜

活動の本格化

協定締結後、具体的な保全活動を展開しました。

  • 係留ブイの設置開始
  • オニヒトデ駆除活動の実施
  • 海底清掃活動の定期化
  • サンゴ礁モニタリング調査の開始
2022年11月

一般社団法人化

一般社団法人として正式に認可

任意団体から法人格を取得し、より公益性の高い活動が可能になりました。

  • 組織基盤の強化と透明性の向上
  • 行政・企業との連携強化
  • 持続可能な活動資金の確保
  • 社会的信頼性の向上
現在

継続的な発展

設立から15年以上が経過し、地域に根ざした活動として定着。 環境保全と観光振興の両立モデルとして評価されています。

  • サンゴ礁モニタリング調査の定期実施
  • 海底清掃、サンゴ保全活動の継続
  • ダイビング事業者向け安全管理講習の定期開催
  • 水産振興活動(ウニ・シャコ貝・タカセ貝等の放流事業)

この歩みの意義

宮古島の海洋保全活動

対立から協力へという歴史は、異なる立場の関係者が対話を通じて 共通の目標を見出すことの重要性を示しています。

この取り組みは、海洋環境保護と地域経済発展を両立させる 持続可能なモデルとして、全国の沿岸地域から注目されています。

私たちは今後も、この協力関係を発展させながら、 宮古島の美しい海を次世代に継承していきます。